ビットコインの送金を匿名化させるクリプトウォレットのWasabi ウォレット。先日、海外メディアによってオンライン上に偽サイトが出現していることが報じられました。
Wasabi ウォレットの偽サイト登場
※画像引用元:Wasabiウォレット公式サイト
ビットコインを窃取するために設計されたとみられるWasabiウォレットの偽サイトがオンライン上に出現しました。
このサイトはWindows版のウォレットだけであることが分かっていますが。Windowsユーザーへ攻撃を仕掛けており、利用者やこれから利用を検討している仮想通貨ユーザーは十分な注意が必要です。
Wasabiの開発者nopara73氏によると、Wasabiウォレット偽サイトは【wasabibitcoinwallet.org】(※くれぐれも偽サイトを訪問しないようにしてください。)上に公開されており、ダウンロードリンクはWasabiウォレットの実際のGithubリポジトリ(※Githubのファイルやファイル管理簿を記録する場所を指しています)に直接アクセスします。
Nopara73氏は、偽バージョンのWalletと同氏が使用しているアンチウィルスソフトウエアをダウンロードしても、問題はなかったと語っています。
しかし、Wasabi 偽ウォレットサイトでは安全性が確認できないだけでなく、訪問するだけでも危険にさらされているうえ、入手には数千ドルかかる可能性があると語っています。
過去にも偽のイーサリアムウォレットがオンライン上に出回ったことがありますが、コミュニティの人々によって迅速な警告が発せられていました。
オープンソースは偽物が作られやすい環境なのか?
仮想通貨ウォレットはオープンソースソフトを入手できることが多く、その性質上、誰でも簡単に偽サイトなどを作成して変更させられる可能性があります。
ただし、GNU Public Licenseの条項により、同じ名前の製品をリリースすることは違法になり、Wasabiウォレットと名乗っている時点で違法です。
そのため、オープンソース開発者であるNopara73氏が、偽サイトを作成した人物もしくは団体を特定できれば、訴訟を起こすための強制力のある使用許諾契約を結ぶことになりますが、現在のところ、残念ながらオープンソースライセンスベースの訴訟はほんの一握りであり、稀なことだといわれています。
このようなリスクにさらされているもかかわらず、オープンコードはより安全であると見なされており、多くの人が利用するほど、脆弱性も早く見つけられます。
Wasabiウォレットの公式サイトは【 https://wasabiwallet.io/ 】です。
Wasabiウォレットはビットコインを匿名化させて送金できる最初のウォレットとして誕生しており、その概念は、Evan DuffieldによってDarkCoinに実装されたプライバシー機能(※後にDashに名称が変更されています)と同様されています。
Wasabiウォレットの人気の高さは匿名性
とても人気が高いビットコインウォレットのWasabiですが、その人気の高さはWasabiウォレットのアピールポイントである“匿名性”の高さにあると言われています。
Wasabiウォレットがどのようにして匿名性を高めているのかについては、「Why GitHub?」上にあるnopara73氏によって公開されたZeroLinkについての記述で確認できます。
Wasabiウォレットは、ブロックチェーンを開発したことなどを理由に、仮想通貨の使用が禁止されている国々で最も人気があるウォレットと言われており、仮想通貨が法律上禁止されたイランで高い人気を誇っています。
高い信頼を得て多くのユーザーに利用れているWasabiウォレットですが、偽サイトバージョンは、万が一誤って秘密鍵をインポートした場合に、重大な経済的リスクにさらされてしまいます。
偽のWasabiサイトのニュースはかなり急速に広まっており、多くの人が偽サイトが出回っているニュースを得ています。
仮想通貨市場では、さまざまな犯罪の手が常に侵入しようと試みている人物が存在している事を再度認識し、くれぐれも偽サイトを開かないようにしてください。
※参考サイト:ccn