何かと最近話題に上っているTetherで、今度はヒューマンエラーによって50億ドル分が御発行されたことが海外メディアによって報じられました。発行された50億ドル分のTetherは発覚後すぐにバーン(焼却)されたことが分かっています。
Tetherで50億ドル分が誤って発行される
※画像引用元:Whale Alert
アメリカドルと連動していることで知られている、ステーブルコインのTether(テザー/通貨コード:USDT)で、ヒューマンエラーが原因で50億USDT(5,000,000,000USDT=4,996,932,524 USD)を発行したことが大口送金追跡アラートのWhale Alert(ホウェール・アラート)がツイートしています。
なお、誤発行された50億ドル分のTetherは発覚後すぐにバーン(焼却)されたとのこと。
※画像引用元:Paolo Ardoino 公式Twitter
今回誤って発行された原因についてTetherのパオロ・アードイノ(Paolo Ardoino)CTO(最高経営責任者)は自身のTwitterで、人為的ミスによるものであると明かしています。
※当サイトのTetherについての特集記事「テザー(Tether)とは?歴史や仕組みなど初心者にも簡単に分かりやすく解説」もあわせてご覧ください。
なお、原因の詳細については、オムニ基盤からトロン基盤のブロックチェーンへ5,000万USDTを送るつもりだったところ、小数点を誤ってしまい、50億USDTにしてしまったとのこと。
※画像引用元:Poloniex Exchange
また、今回Tetherへ5,000万USDTを送った側である仮想通貨取引所のPoloniex(ポロニエックス)もミスを確認した後、Twitterにて誤発行によって50億ドルUSDTが発行されたが、本来の額に変更されましたとツイートをしています。
Tether誤発注後に何が起こったのか?
※画像引用元: CoinMarkeCap
ビットコイン価格が今回のTether50億USDT誤発行により、CoinMarkeCapの調べによると、一時11,000ドルを割り込む下落を見せていたものの、ホウェール・アラートによって50億USDT発行アラートが発動すると、直後より価格が回復しています。
※画像引用元:CoinMarkeCap
CoinMarkeCapの調べによると、テザーの総発行枚数は4220057493枚で、現時点での循環供給量(循環サプライ)は3,916,710,739 USDTで、50億ドルもの大量誤発注は総発行枚数を上回っていることが分かります。
今回の誤発注につながった原因を海外メディアでは“太った指を持った人物によるヒューマンエラー”と報じています。
TetherチームがOmni LayerからTronブロックチェーンにトークンを移動しようとした際に今回のミスが発生し、小数点を間違えたために結果として50億ドルになったと報じています。
仮想通貨取引所であるPoloniexは、問題がTetherのトークン交換の実施を要請した後に問題が発生したことを明らかにしており、PoloniexがTetherの助けを借りてUSDTチェーン交換を実施している間に誤発注が起こったと明かしています。
BitfinexとTetherの最高技術責任者であるパオロ・アードイノ氏は、事件発覚後すぐにバーンし、問題を解決させたとツイートしています。
テザー側は時々問題が起こるとコメント
アードイノ氏は、複数のブロックチェーンを扱うことでミスを引き起こすと説明しています。
USDTは、Omni、Ethereum、Tron、EOSで動作しており、この点に関してどのような対策を取っているのかを明確にせずに、過ちが再び発生するのを防ぐために働いているとメディアでは報じています。
アードイノ氏は残念ながら、私たちは複数のブロックチェーンにわたって異なるツールチェーンを使用しなければならず、時には問題が発生しますとツイートしています。
TetherはOmniにUSDTを発行しており、Bitcoinプロトコルの上で動作します。
しかし、Ethereumがスマートコントラクト互換のトークンをネイティブサポートする機能を提供しており、 TronとEOSはスマート契約サポートと安価で迅速な取引を組み合わせており、これらがUSDTを動かしています。
※参考サイト:ccn