イタリアのシリア島の南に浮かび、人口40万人ほどのミニ国家としられ、治安の良さおt美しい海に魅せられ、世界中から観光客が押し寄せるマルタ共和国で、新進気鋭のブロックチェーン専門家を育成する大学修士課程が開始されたことが分かりました。
マルタでブロックチェーン専門家育成
地中海に浮かぶリゾート地として知られるマルタ島(マルタ共和国)。
そのマルタに国立大学として1769年11月に設立された歴史あるマルタ大学(The University of Malta)で、ブロックチェーンの専門家を育成する大学修士課程が開始されたことが分かりました。
現在マルタ大学ではおよそ11,000人の学生が学んでいますが、European University Associationのメンバーとして加盟していることから、留学生も多く、92カ国、1,000人を超える留学生受け入れも行っています。
今月最初の受け入れを開始したブロックチェーン専門家を育成する過程はMaster of Science in Blockchain and Distributed Ledger Technologies (Business and Finance)=ブロックチェーンおよび分散型台帳技術の科学のマスター(ビジネスと金融)で、大学の分散型技術センターが提供し、学費は年間13,400ユーロで、3学期間学ぶコースとのこと。
マルタ大学の専門課程内容とは
今回新たに開講されたプログラムは主に、ICT(Information and Communication Technology=情報伝達技術および情報通信技術)、法律、またはビジネスに関連する経歴を持ち、専門分野で第1学位または同等の専門資格を持つ学生が対象とのこと。
同プログラムはICT、ビジネス、または法律の学士号を取得した学生を引き付けることを目的としており、ブロックチェーンおよび分散元帳技術の規律を紹介し、高度なユニットを提供すると大学公式サイトに記載されてます。
スマート契約の提供により、実際の法的契約と法的義務の自動実行との境界が曖昧になっている今、プログラマーは、スマートコントラクトが提案されている規制および法的枠組みの知識を必要とし、同様に弁護士は、スマートコントラクト内で定められた義務を理解する必要があります。ブロックチェーンとDLT上に構築された仮想通貨の出現により、新しい金融およびビジネスモデルが提案されています。
それにより、金融およびビジネスの専門家は、基礎となる技術的な実装とアルゴリズム、および周辺の法的枠組みの評価を必要としています。
スマートコントラクトや金融システムを作成するソフトウェア開発者は、コードに変換する金融およびビジネスモデルの理解も必要とします。
・学際的導入ユニット
・高度な専門ユニット
・研究プロジェクト。
これらの枠組みの中でブロックチェーンの技術者としてより高い専門知識を有するために組まれたカリキュラムにより、個々の学習ユニットに応じた講義が必要に応じて含まれるという。
学位のバリエーションは、専門分野に応じて提供されます。学生は、情報通信技術、法律と規制、ビジネスと金融のいずれかに集中できるよう、構成されています。
コース管理者である卒業生は、ブロックチェーンとDLTが何であるか、どのように機能するか、どのようにアプリケーションを分散化できるかを理解してコースを終了できるとしています。
マルタでは、有利な税制上の優遇措置、政府のイニシアチブ、および友好的な仮想通貨規制を通じて、ブロックチェーン企業に同島に店舗を設置するよう求めています。
その結果、これまでに世界的に活躍する様になった大手仮想通貨取引所などが、自国の規制当局によってビジネス展開に影響を受けると判断し、国外転居を余儀なくされた結果、BinanceやOKExなどの企業が本社をマルタに拠点を移していることは仮想通貨ユーザーならば一度は耳にした事があるのではないでしょうか。
ますますマルタ島がブロックチェーン業界のバブへと駆け上がっていくであろう予感を感じさせる今回の大学の口座開講ニュースに、世界各地からの技術者らが、再びマルタへ目を向けることが予想されます。