世界中で論争と賛否が取りざたされているフェイスブック社の独自通貨Libra。現在規制対象とするか否かで各国が揺れ動く中、リリースされていない独自通貨であるLibraの偽サイトが早くも登場し、驚きの声が上がっています。
Libraの偽サイトが早くも登場
先月18日にホワイトペーパーが公表されてばかりのFacebook社の独自通貨であるLibra(リブら)に早くも偽サイトが登場し、通貨リリース前に登場したことから大きな驚きの声が上がっています。
Libraはホワイトペーパーこそ公表されたものの、発行には至っておらず、発行前から各国の規制当局によって取扱いについて注意深く検討されています。
そんなLibraに今度は偽サイトが発行前に出回り、メディアをはじめ市場関係者だけでなく、ユーザー間でも驚きの声が上がっています。
メディアによると、Google トレンドでインターネット利用者がLibraに関してどのような事を検索したかについて集計をした結果、Libraとビットコインの交換に焦点が当てられていることが多く、インターネットでもLibraとビットコインの購入や取引などについて頻繁に検索されていることがわかっています。
その一方で、悪意を持ったユーザーがLibra売買を妨害するべく、偽サイトを作成し、公開されています。
Libraの公式サイトは「calibra.com」ですが、偽サイトには「i」ではなく、“calìbra.com”となっており、「i」⇒「ì」と表示しており、アドレスに含まれる「i」の文字が、アクセント表示付きに変わっており、アクセント表示を使用しない言語を母語とする人々は混乱するのではないかとして注意喚起されています。
偽サイト自体も公式サイトと区別がつきにくい酷似したデザインで構成されており、見分けるポイントとしては公式サイトの右上に表示されている「Get Started(始める)」ボタンが、偽サイトの場合、同位置に「Pre-Sale Libra Currency(リブラ通貨プレセール)」と表示されたボタンが配置されています。
現時点でLibraは未公開で発行されていないにもかかわらず、偽サイト上ではすでに偽Libraのプレセール開始されている形になっており、具体的な価格も表示されています。
ボタンをクリック後に移動したページは、リブラ購入時に25%のボーナス提供が行われると書かれているほか、すでにプレセールの93%が完了済みとされています。
例えば、2ETH(イーサリアム)で600LBR、20ETHの場合は8,000LBRと設定されており、プレ購入として、本家サイトの“はじめに”と同じ場所から購入画面へたどり着きます。
ロシアからホストされた?偽サイトの内容とは
偽サイトの登場を報じたメディアが本サイトと偽サイトを見比べた結果、いくつかの違いが発見されています。
一見すると同じに見えるこの偽サイトは、本サイトと比べ、洗練されていない印象を受けると報じられています。
今回注目されたLibraの偽サイトは、Facebook社の計画を利用したものですが、ネット上に出回っている偽サイトの中にはさらに厄介な存在もあります。
例えば、Zuckbucks.cashはいわゆる悪質なジョークサイトで、ZBUXとETH(イーサリアム)を交換するオプションを提供しており、サイトの訪問者に「絶対にどんな用途にも使用できないERC-20トークン」という文字で出迎えています。
ほかにもこの偽ジョークサイトには「ZBUXでコーヒーを一杯買いたいですか?残念!あなたは手形を支払いますか?別の通貨を使用してください!Mark Zuckerbergが保有する巨大資産を更に増やしたい?なら何とかできる!」などと記載されています。
トレーダーは、2ETH(イーサリアム)を600LBRに、20ETHには8000LBRに交換でき、フェイスブック社はLibra対米ドル=1対1で連動させると発表していますが、偽サイトが提示している取引レートについても同社発表とほぼ一致するレートで表示されています。
ちなみに…ZBUXの発行数は150万枚。
そのうち現在961,845枚以上がすでに流通していると知るされています。
くれぐれも、Libraはリリースもまだされていませんので、偽サイトに惑わされない様、注意してください。
※参考サイト:coindesk