2010年に映画「ソーシャル・ネットワーク(原題: The Social Network)に登用する人物としても描かれ、Facebookと深い関わりがあることで知られるウィンクルボス兄弟。
このほどフォーブス誌が発表した仮想通貨で億万長者になった人物ランキングでトップ10入りを果たした人物としてこれまで以上に注目されていますが、今回はそのウィンクルボス兄弟について話をしたいと思います。
目次
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ウィンクルボス兄弟Winklevossについて
画像引用:フォーブスジャパン公式Twitter
ウィンクルボス兄弟とは文字通りの実の兄弟で、ブームになる以前のまだほとんど価値がなかった初期のビットコインへの投資を初期の頃に行い、巨万の富を築いた双子の兄弟です。
ウィンクルボス兄弟はアメリカニューヨーク州サウサンプトンで産まれた一卵性の双子で、ハーバード大学で学ぶと同時に、ボート部に所属し、過去には2008年に開催された北京オリンピックで6位の記録を持つ文武両道の大変な才能に恵まれた兄弟です。
Facebookとの関係
ウィンクルボス兄弟は、ハーバード大学在学中に、現在のFacebookの原型となったハーバード大学学生専用のコミュニティサイトを作成するというアイデアを発案します。
そしてその当時、プログラミングに秀でた才能を有していた同じ大学で学んでいた現FacebookのCEOザッカーバーグ氏に依頼しますが、後にウィンクルボス兄弟のアイデアはザッカーバーグ氏によって全て利用される形となり、コミュニティサイトからウィンクルボス兄弟はこのプリジェクトから去ってしまいます。
ザッカーバーグ氏は、ウィンクルボス兄弟の所有権となるはずであったFacebookを、ハーバード大学内のコミュニティのみに使用するのではなく、アメリカ全土へと拡大する計画をし、その後ヨーロッパ、アジアへと拡大し続けて行ったのです、
この行為に気付いたウィンクルボス兄弟は、アイデアの盗用に気が付き、サッカーバーグ氏を訴えました。
この出来事は冒頭で触れた2010年の映画「ソーシャル・ネットワーク」になって世界中に真相が広がることとなりました。
ウィンクルボス兄弟VSザッカーバーグ氏の裁判の行方
これだけの大きな出来事があっても打ちのめされる事無く、その出来事をバネにしたウィンクルボス兄弟は、裁判に5年以上の歳月をかけ、ザッカーバーグ氏と和解しますが、この時に手にしたのが65,000ドル、日本円にして70億円以上もの巨額の和解金でした。
ウィンクルボス兄弟はこの和解金を基に2012年に当時あまり世間に認知されていなかったビットコインに12億円を投資します。
この投資金がビットコインの価格上昇で昨年のフォーブス誌が発表した仮想通貨で億万長者になった人物のランキング第4位に登場することにつながりました。
ウィンクルボス兄弟の資産額はそれぞれが9~11億ドル、日本円にしておよそ1,000億円~1,200億円ほどとフォーブス誌では発表しています。
ウィンクルボスの快進撃はまだまだ続く!?
ザッカーバーグ氏との裁判の和解金を元手に投資したビットコインが瞬く間に高騰し、巨万の富を得たウィンクルボス兄弟ですが、彼らの快進撃はこれだけでは終わりませんでした。
2015年にニューヨークで仮想通貨取引所である「Gemini(ジェミニ)」を設立させ、瞬く間にユーザー数を増やし、現在ではCoinbase(コインベース)と肩を並べる、アメリカ最大クラスの仮想通貨取引所へと成長させていったのです。
※Geminiの関連記事はこちらをご覧ください
ウィンクルボス兄弟の影響力と今後
現在のウィンクルボス兄弟ですが、投資したビットコインを手放すことなく、まだ保有しているとみられており、先月にはアメリカのCNBCの取材の中でビットコインの今後についてあと10年から20年後の間に今の価値よりさらに30~40倍に上昇するだろうという見方を示しました。
引用元:CNBC
このウィンクルボス兄弟の見方が実現した場合、現在15兆円に迫るビットコインの時価総額は500兆円以上の規模になるとみられており、金市場規模のおよそ770兆円の規模にも迫る勢いとなります。
現在各国の政府が仮想通貨に対して厳しい対応策を次々と打ち出していることに対して“想像力に欠ける”と批判しており、今後も彼らの発言はまだまだ注目されると同時に、多くのビットコインを保有している彼らの仮想通貨市場への影響力もまだまだ衰えることはないとみられます。