GoogleがChainLinkを使ってデータを統合できるとブログで発表した事を受け、発表後からChainLinkの価格が最大で50%も高騰しています。Googleでは正式にChainLinkと提携をしたと公表していないことから、どのような発表内容だったのかについても注目されています。
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ChainLinkを使ったデータ統合が実現!?
※画像引用元:ChainLink
人気仮想通貨Etherum(イーサリアム/ETH)とGooglecloudを使用するアプリの開発者は、ChainLink(チェインリンク/LINK)を使ってブロックチェーン外部にあるソースからデータを統合できるとGoogleが今月13日付のブログ「Building hybrid blockchain/cloud applications with Ethereum and Google Cloud」で発表しました。
※画像引用元:CoinMarketCap時価総額ランキング
ブログでの発表を受け、ChainLinkが一気に高騰し、本日付のランキングで24位に浮上し、50%のプラスをみせており、1LINK=171.31円にまで高騰しています。
ChainLinkはネットワーク上のデータをブロックチェーン上で適用できるように変換を行うプロジェクトです。
これは、スマートコントラクトがWEBAPIやオフチェーンリソースにアクセスできるようにするもので、オラクルと呼ばれる事もあります。
Googleが公開したブログ内容とは
※画像引用元:Googleblog「Building hybrid blockchain/cloud applications with Ethereum and Google Cloud」
GoogleはGoogleのビッグデータ分析であるBigQuery(ビッグクエリ)のデータを使ってオンチェーンに提供したことを発表しました。
これによって“非効率性”が解消されたほか、新たな可能性をEtherumのスマートコントラクトに持ち込めたことを公表しています。
ただし、GoogleとChainLinkが提携したとはしていないため、今回の件に関する誇大広告には十分な注意が必要だと警戒を促す投資家もいます。
今回Googleがblog上で発表した内容は、不変のパブリックチェーンと言われるパブリックブロックチェーン内で、インターネット上にホストされているデータを利用できるようにするためのアプリケーションに関する説明をしています。
可能性のあるアプリケーションに関しては無数にあるとしており、ブログ記事内では予測市場や先物契約、取引上のプライバシーを改善していく上で今すぐにでも需要があると見込焦点を当てています。
サンプル例は今後もブログ内で公表
※画像引用元:Googleblog「Building hybrid blockchain/cloud applications with Ethereum and Google Cloud」
これまでの作業で、Google Cloud Public Datasets Programを通じて、パブリックブロックチェーンデータをBigQueryで8種類の暗号通貨用に無料で利用できるようにしており、これをGoogleの暗号公開データセットと呼んでいます。
なお、GCPマーケットプレイスでこれらのデータセットの詳細とサンプルを公表しています。
この他にもOracleミドルウェアであるChainlinkを介して、特定のスマートコントラクトプラットフォームの一つであるEthereumがエンタープライズクラウドデータウエアハウスのBigQueryとどのように相互運用できるかを説明しています。
このコンポーネントのアセンブリにより、インターネットでホストされているデータウェアハウスへのオンチェーンクエリから取得されたデータに基づいてスマートコントラクトが行動を起こすことができます。
ブログ内であげられた例では、スマートコントラクトがクラウドリソースに効率的に委任し、複雑な操作を実行できるハイブリッドクラウド-ブロックチェーンアプリケーションのパターンを一般化しており、今後もブログ内で他の例を探っていくと明かしています。
各ユーズケースについて
今すぐにでも需要があると見込焦点を当てているのが予測市場や先物契約、取引上のプライバシー改善などです。
予測市場ではどのスマートコントラクトプラットホームが有利であるかについて意見が交錯しており、暗号公開データセットを使用することで、Ethereumの将来の状態に関する最近の50万ドルの賭けのような複雑な予測でさえも、うまくチェーンで解決することが可能としています。
また、ブロックチェーンのプラットフォームリスクヘッジについて、分散型技術は現在のシステムよりも信頼性があり、透明性の高いブロックチェーン環境で、既存の金融システムの再構築に成功したため、急速に普及していると述べています。
先物やオプションのような金融契約は、もともと企業が事業に不可欠な資源に関連するリスクを軽減=ヘッジできるようにするために開発されています。
例えば時間をブロックしたりマイナーな集中管理をすると、Dapp開発者自身保護したいというリスクを生み出しますが、暗号公開データセットから金融スマート契約に高品質のデータを取り込むことで、Dapp開発者のリスクエクスポージャーを減らすことができるとしています。
今回のブログ上での結論とは
Chainlinkを使用してBigQuery暗号公開データセットのデータをオンチェーンで提供する方法によって非効率性を減らし、ケースによってはまったく新しい機能を追加できるとしています。
Ethereumのスマート契約、新しいオンチェーンビジネスモデルの出現を可能にします(予測市場のユースケース)。
今回のアプローチの本質は、潜在的に大量の経済的効用と少量の待ち時間とトランザクションオーバーヘッドを交換することだと語っているGoogle。
ブログでは相互運用性のテクニックによって、開発者はスマートコントラクトプラットフォームとクラウドプラットフォームが提供するものを最大限に活用したハイブリッドアプリケーションを開発できるようになるだろうとしています。
※参考サイト:
Googleblog「Building hybrid blockchain/cloud applications with Ethereum and Google Cloud」