オランダを中心に展開している仮想通貨取引所のBlockportが資金不足のため、運営会社であるBlockport B.V.が破産宣告を受けました。運営会社の破産に伴い、取引所であるBlockportも閉鎖を余儀なくされていることが海外メディアcoindeskによって報じられました。
Blockportが資金不足で取引所の閉鎖の危機
※画像引用元:FaillissementsDossier.nl 「Faillissement Blockport B.V.(Blockport B.V.の破産宣言)」
アムステルダムに拠点を構えるオランダの仮想通貨取引所Blockportが資金不足に陥り、閉鎖を余儀なくされている状況であることが海外メディアの報道によって分かりました。
Blockportは2017年に3人のによって共同創設された新しい仮想通貨取引所で、166の国や地域からのアクセスが可能となっており、Bitcoin、Ethereum、Litecoin、Rippleの4種類の仮想通貨の購入が可能でした。
なお、現在のところBlockpor側は顧客からの預かり金返還をブログ上で公表しています。
ブログにて詳細を語る
※画像引用元:Blockpor
先月21日、オランダのアムステルダムの裁判所が、仮想通貨取引所のBlockporを運営する運営企業Blockpor BVが破産したと発表しました。
Blockporは公式ブログ「Blockport STO results(ブロックポートSTOの結果について)」の中で破産の経緯などについて語っています。
※画像引用元:Blockpor
ブログによると、5月末でサービスを停止するとコメントをしており、共同創設者兼最高製品責任者であるセバスチャン・リヒター(Sebastiaan Lichter)氏は、セキュリティトークン提供を目標に2年に渡り尽力を尽くしてきたが、資金集めに難航したとコメントをしています。
同社はリヒター氏とカイ・ベンニック(Kai Bennink)氏、ゾウィ・ラングドン(Zowie Langdon)氏によって2017年に創設された新しい仮想通貨取引所で、初心者が複雑な仮想通貨取引を気軽に楽しめる事を目標に設立されました。
同社はSTO(=Security Token Offering:セキュリティー・トークン・オファリング)にてトークンを発行する予定で、ソフトキャップ(最低資金調達額)の100万ユーロ、日本円でおよそ1億2,222万円の資金調達を目指していました。
しかし、これまでに同社が集めた資金ではトークンを発行するには不十分であり、出資していた投資家には今後メールにて返還手続きの案内を送付した後、準備が整い次第、順次預り金を返還していくとコメントをしています。
Blockportの今後は?
Blockportは、十分な資金が集まらない現状のままでの運用やプラットフォーム運営を続けていくことは経済的に無理があるとしており、現在は十分な収益を生み出すことができないとの現状が書かれています。
今後については取引所として将来的に事業の再開をさせるため、オペレーションおよび開発を徹底的に縮小させたうえで、再始動のための戦略的リソースを提供できる会社またはプロジェクトとの提携を検討していると述べています。
なお、運営会社であるBlockpor BVは破産したものの、取引所の再開準備に影響はないとコメントしています、
すでに、Blockportの再開に関心を示しているいくつかの団体と連絡を取り合っており、現時点ではどのような形での再開になるかなど、事業構造に関しては未定であり、継続的な交渉を続ける予定である事。
さらに、Blockportのインターフェースと全体的なプラットフォームは、コンバージョン率と全体的なユーザーエクスペリエンスの点で非常に効果的であることが証明されており、今後の計画ではこのセールスポイントを中心に再開戦略を立てる予定であることがブログにて明かされています。
最後に同氏はブログで、これまBlockport社に関心を寄せ、関わりをもってくれたことは言葉にできないほどの感謝をしており、それらに応えるべく、将来に備えて自分自身と私たちの戦略を再調整し、2019年第3四半期に、より詳細なアップデートを提供する予定だと語っています。
参考サイト:coindesk 「Dutch Crypto Exchange Blockport Shuts Down, Vows to Return」