現在ビットコイン価格が急騰しており、1BTCが100万円を超える勢いで推移しています。この価格急騰の背景には大統領選のリスクを回避しようとアルゼンチン市民らが市場へ流入しているとみられており、ペソ建てでビットコイン価格は過去最高を記録しています。
スポンサーリンク
ビットコイン価格急騰の裏にアルゼンチンが!?
※画像引用元:CoinMarketCap Bitcoinチャート
長い冬の時代を経た仮想通貨市場といわれていますが、それを如実に表すかのようにビットコイン価格が最近高騰しており、静かだった市場もようやく活気が感じられるようになっています。
そのような市場の賑わいの最中、ビットコイン価格が急騰し、多くの市場関係者が注目しているのがペソ建てのビットコイン価格です。
ペソを法定通貨とする国、アルゼンチンでは政情不安が発生しており、昨年末より国内に仮想通貨ATMが急増するなどの下地材料が起こっていました。
※画像引用元:CoinDance「Weekly LocalBitcoins Volume(Argentine Peso)」
アルゼンチンではインフレの懸念が高まっており
※画像引用元:エイチ・エス証券券為替チャート:アルゼンチン・ペソ[ARS/JPY]
自国法定通貨であるペソもインフレの懸念が出て以降、急落。
今年の10月には大統領選が控えており、これらの影響を回避するため、多くの市民らがビットコインを資産の逃避先として選んでいるとみられています。
仮想通貨高騰を後押しするのはアルゼンチンだけではない
アルゼンチンでインフレの懸念が高まり、ペソ建てビットコイン価格は過去最高を記録していますが、アルゼンチンのインフレだけがビットコイン価格を後押ししているわけではない様です。
※当サイトの特集記事「経済危機のベネズエラで仮想通貨取引が急増!政府発行のペトロは?」もあわせてご覧ください。
当サイトでも特集を組みましたが、ベネズエラでも長引くインフレの懸念が発生しており、政府主体で発行した仮想通貨ペトロに対しても政治不信から、国民にはあまり歓迎されておらず、資産の逃避先として仮想通貨の取引が急増しています。
また、スーダンの法定通貨ポンド(2007年にスーダンの法定通貨はディナールからポンドに変わっています)でも同様にインフレの懸念から仮想通貨を資産の逃避先として取引が急増しています。
政情不安定の国で仮想通貨が支持される理由
日本の仮想通貨ユーザーにとって仮想通貨価格の予測をする際、重点を置いてみているのはアメリカ国内の動向や中国政府の動向などではないでしょうか。
ベネズエラの経済がハイパーインフレの下で崩壊した際にも、今回のアルゼンチン同様に市民らは仮想通貨へ資産の逃避を行っています。
その理由として、経済の不安定な発展途上国の場合、ビットコインは現地通貨よりも変動が少なく、自国法定通貨と比べると大きな安心を得られることから、急激な仮想通貨取引が急増しているのではないかと専門家は見ています。
インフレ率50%のアルゼンチン
※画像引用元:The Spectator Index
アルゼンチンでは昨年、インフレ率が50%も急増しています。
上にあるツイート画像にあるように、アルゼンチンペソは過去1年間でドルに対する価値の83パーセントを失っています。
価値を保存しようとするアルゼンチンの市民や、ベネズエラ市民のようにインフレーションに悩む国は、市民自らの財産を保つために仮想通貨に頼っていることが垣間見れます。
ビットコインの「反インフレ」については何年も前から注目されています。
※画像引用元:Josu San Martin
Twitterユーザーのホセ・サン・マルティン(Josu San Martin)氏は、アルゼンチン人が2017年に「史上最大のバブル」の最高点でビットコインを購入していたとしたら、アルゼンチンの銀行口座に自分のお金を残すよりも裕福になっているだろうとツイートしています。