何かと世界的に影響を与えるBINANCEのCEOであるCZ氏によって、近日中にもロシアルーブルから仮想通貨が購入できるサービスが開始されることが分かりました。同取引所ではフィアットとクリプトのペアがなかっただけに、高い関心が寄せられています。
BINANCEがルーブルの取引を開始!
大手仮想通貨取引所のBINANCEが、近日中にフィアット(法定通貨)から仮想通貨への取引ペアを開始することを発表し、ロシアルーブル(RUB)のサポートからスタートすることが発表されました。
今回の発表はBINANCEのCEO(最高経営責任者)であるCZ氏ことジャオ・チャンポン(Changpeng Zhao:趙長鵬)氏によって、ロシアのモスクワで今月21日から23日まで開催される「Open Innovations 2019カンファレンス」の場でロシアルーブルのサポートが始まる事を明かしました。
同氏はフィアット取引のサポートを追加して、今後約2週間ほどで、ロシアルーブル取引を直接サポートする必要があると語った事でルーブルと仮想通貨の取引が開始することが分かりました。
猛追するBINANCEのこれまで
これまで、BINANCEは仮想通貨から仮想通貨への取引プラットフォームとして運営されていましたが、仮想通貨だけでなく、トークンやさまざまなステーブルコインをリストし、ユーザーに電信送金またはクレジットカードを使用して仮想通貨を購入する方法を提供していました。
ステーブルコインと仮想通貨の取引ペアは提供していませんでした。
現在までにウガンダをはじめ、シンガポールやアメリカなどの国々で、さまざまなローカル法定通貨を使ってと®匹ができる仮想通貨取引所を立ち上げており、アメリカのプラットフォームでは、最近、米ドル預金に対する連邦預金保険公社(FDIC)の補償範囲が追加されるなどのサービスを提供していました。
※当サイトのBINANCEに関する特集記事「BAINANCEがBINANCE DEXで新たにXRPにペッグされたトークンを上場させる」、「情報漏洩否定から一転してBINANCEが認めた!被害者へVIPアカウント付与」もあわせてご覧ください。
今年8月には、ステーブルコインの発行を視野に入れた「Venusプロジェクト」を発表しており、同プロジェクトにて拠点を構える国を中心にして、世界各国のフィアット(法定通貨)に固定されたステーブルコインを提供する計画を掲げています。
※当サイトのVenusプロジェクトに関する特集記事「BINANCEがステーブルコイン発行を視野に入れたVenusプロジェクトを本日発表!」もあわせてご覧ください。
昨年4月にBinance Chainが発売されて以降、ビットコイン(BTC)ペッグステーブルコイン(BTCB)をはじめ、イギリスポンドに固定されたBinance BGBPステーブルコイン(BGBP)など、さまざまなステーブルコインを発行して実績を積んでいます。
また、最近では中国の人民元(CNY)を使って仮想通貨を購入できるサービスの提供も開始されており、CZ氏は今年初め、Binanceから10銘柄のフィアット取引所を開始すると同時に、分散取引所であるBinance DEXを維持することを発表していました。
初となるフィアットとクリプト展開の今後
仮想通貨市場に絶大な影響力を与える人物の一人としてかつてForbes誌にも掲載された経緯を持つCZ氏は、アメリカVS中国間の貿易戦争と言われる環境下で、アメリカ企業であるフェイスブック社の計画するLibraプロジェクトに対抗しているとも報じられています。
その一つとしてVanusプロジェクトがあると言われていますが、海外に拠点を移した同社が、厳しい規制当局下の中国での展開にもこれまで度々言及していることから、どこまで猛追できるか。
ロシアで初の法定通貨建てルーブル取引はCZ氏の事業展開構想の一つとして新たに切り開かれたサービスだけに、今後の展開がさらに楽しみになりそうです。