タイ南部の警察は、今月2日、コールセンター詐欺を働いた54人の若者を逮捕。今月5日には偽のビットコイン投資話を持ち掛けて詐欺を働いたとして、同じく24人の中国人らが逮捕されています。
タイサムイ島でコールセンター詐欺で54人を逮捕
タイ南部の警察は今月2日、サムイ島のホテルからコールセンターを運営していた54人の若者を逮捕しました。
タイの警察当局は、サムイ島のホテル一室でギャングのために詐欺を働いていた中国人の若者らによってビットコイン詐欺が行われているという情報を元に、タイ警察がホテルを襲撃し、若者たちが働いているのを見つけました。
サムイ島警察の取り調べによると、逮捕された容疑者らは、タイギャングのリーダーに誘われてタイに入国しており、ホテルの一室から詐欺を仕掛けていたことが分かっています。
同ホテルから仕掛けられた詐欺は、オンラインを利用してしかけられており、100のチャットルームを開いて、オンライン上で被害者らを誘導していました。
逮捕された容疑者らは、各被害者から500万バーツを調達するという目標が課せられており、資金が入金されるとチャットを閉じていたと告白しています。
タイギャングのリーダーが詐欺を働いた中国人らのパスポートを現在も所持していることから、タイ警察が行方を調査中です。
なお、逮捕された54人の中国人はそのほとんどが10代の若者だったとメディアを通じて明かしているほか、全員が違法労働を働いら罪でも告発されています。
バンコクで逮捕された中国人ビットコイン詐欺師
今月5日、タイのバンコクで中国人がコールセンター詐欺を働いた詐欺容疑で24人が逮捕され、偽のビットコイン投資持ちかけて詐欺を働いら罪で起訴されました。
タイの移民警察は、バンコクの賃貸住宅でのギャングのメンバーの逮捕を言った。警察はまた、今年3月からビットコインコールセンター詐欺を行っていたと述べています。
容疑者らは中国本土の中国人をHuobi Globalウェブサイト経由でビットコイン取引するよう誘って詐欺を働いており、現在警察がこの事件に関与しているとみられるタイ人特定に急いていると報じられています。
タイ王国国家警察庁の入国管理局がビットコイン詐欺で今月5日、仮想通貨詐欺のコールセンターを運営していた中国人24名を逮捕したと発表し、拠点を家宅捜査した結果、61台のノートパソコンと424台のスマートフォン、複数のネットワーク機器を押収したと発表しています。
入国管理局によると、運営責任者は3ヵ月契約で従業員を雇い、月給5000元、日本円で約7万7,000円の報酬と、渡航費用も全て支払っていました。
中国人詐欺師らはタイ到着後、運営責任者にパスポートを渡し、午前9時から午後10時まで毎日詐欺を働いていたことが取り調べによって判明しています。
この詐欺で容疑者らは、レートをごまかした上でビットコインを購入するよう中国人投資家に呼びかけていたという。
タイの仮想通貨規制事情
タイでの仮想通貨取引は比較的受け入れ姿勢を続けており、現行法上では合法ですが、業界に対する規制と法令遵守義務が存在しています。
仮想通貨の発行と取引は、関連する法律で規制されており、取引所において利用可能な取引ペアは、法定通貨のバーツ、またはタイ証券取引委員会によって承認された仮想通貨のどれかとなっています。
なお、対国内で仮想通貨関連ビジネスを手がけるには、AML(Anti- Money Laundering=マネーロンダリング対策)法、CFT(Countering the Financing of Terrorism=テロ資金供与対策)法、顧客規制を遵守している金融機関だと認められなければ行うことができません。
日本も他人事ではないタイの詐欺行為
現在ではタイ国内で仮想通貨取引に対して寛容な姿勢を見せているものの、タイギャングが中国人を利用して詐欺を働くケースが急増しており、今月だけで2件70人以上の中国人が逮捕されています。
蔓延しつつある詐欺行為には仮想通貨を利用したものも含まれており、オレオレ詐欺が横行する私たち日本人も他人ごとではない、目の前に迫っている犯罪行為なのかもしれません。
※参考サイト:CTN NEWS