韓国の最大手仮想通貨取引所であるUpbitが昨日14時頃、サーバーメンテナンスとして仮想通貨の入出金を全面停止していた件について、3時間後になってハッキング被害を受けたことを公式に発表しました。
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Upbitでハッキングの被害
韓国最大クラスと言われている大手仮想通貨取引所であるUpbitが、昨日14時頃、サーバーメンテナンスの実施のため、同取引所での仮想通貨入出金を全面的に緊急停止した事を突然発表しました。
緊急停止1時間前に「Whale Alert」がUpbitで未確認ウォレット(0xa09871AEadF4994Ca12f5c0b6056BBd1d343c029)に大量のイーサリアムが送金されたため、緊急アラートを発信しています。
なお、未確認ウォレットについては、ハッカーが所有しているウォレットとみられています。
※当サイトのUpbitに関する特集記事「韓国の大手仮想通貨取引所Upbitがインドネシアとタイに海外進出」、「韓国最大仮想通貨取引所の(UPbit)を詐欺疑惑で家宅捜査実施!狙いは?」もあわせてご覧ください。
さらに、Upbitでは入出金の緊急停止以降、イオス(EOS/通貨コード:EOS)、オミセゴー(Omisego/通貨コード:OMG)、ステラ(Stellar/通貨コード:XLM)、トロン(TRON/通貨コード:TRX)、ビットトーレント(BitTorrent=通貨コード:BTT)、プンディエックス(PundiX/通貨コード:NPXS)などの異常送金も確認されています。
やはり大量送金はハッキングによるものだったと判明!
Upbitで昨日14時頃メンテナンスのためとされていた緊急入出金の全面停止は、その後3時間以上が経過した昨日17時56分に入って公式声明を発表しています。
Upbit代表取締役のイ・ソクウ名で発表された公式声明によると、27日13時06分に、Upbitイーサネットリウムホットウォレットから、イーサリアム342,00ETH(枚)、日本円にしておよそ約53億円(約580億ウォン)相当が未確認ウォレットへ送信された事を明かしています。
イオスやステラなどの仮想通貨が大量異常送金されていた件について、当初は送金先の中にBittrexが含まれていたことがら、UpbitとBittrexとの2取引所間のやり取りが指摘されていました。
しかし、これについても公式声明の中で、ホットウォレットからコールドウォレットへ取引所内で移動させていたためだと報告しています。
※当サイトのハッキングに関する特集記事「いまさら聞けない!ハッキングとは何なのか初心者向けに解説1」、「いまさら聞けない!ハッキングとは何なのか初心者向けに解説2」もあわせてご覧ください。
ハッキングされたイーサリアムは該当ウォレットに保管されている状態であり、今のところ小分けにして送金する資金洗浄などの形跡は見られていないとしています。
Upbitの対応について
Upbitはハッキング被害を受けてすぐに国訳への対応を開始しており、最初に行われた措置が入出金の全面停止でした。
また、顧客へ被害が及ばないよう、ハッキングされたイーサリアムは全額同取引所が補てんすることを発表しており、現時点で関連作業中のため、作業完了時に再度通知するとしています。
さらに、ホットウォレットにて保管されていたすべての仮想通貨についてはコールドウォレットに移転完了しているとのこと。
現在もUpbitでは入出金全面停止が継続されており、再開されるまで少なくとも約2週間程度かかると述べています。
Upbitについて
※画像引用元:Upbit
Upbitは韓国最大手の仮想通貨取引所で、本日付CoinMarketCapの仮想通貨取引所ランキングで54位にランク入りし、120銘柄を超える仮想通貨取扱いを誇っています。
今回大量に仮想通貨が移動された先の一つとして挙がっていたことからも分かるように、アメリカの大手仮想通貨取引所であるBittrexと独占的パートナーシップを締結しています。
UPbitは人気通信アプリのカカオトークを運営するカカオ社が運営する子会社「Dunamu」社が100%出資を行って運営されている仮想通貨取引所で、2017年10月に運営が開始された設立から2年の新しい取引所です。