仮想通貨についての書籍を読んだり、インターネットで検索したりしていると、新しい言葉に出会い、意味がよくわからずに戸惑うことがあります。本日の記事では、マイニングにおいて鍵となるハッシュレートの意味を紹介します。
ハッシュレートとは?演算能力と3種類の意味
2017年の年末から仮想通貨が急速に広まり、さまざまな世代に仮想通貨の存在が広まりました。
投資や取引はしていないけれど、仮想通貨についての知識がある人は増加しています。
ブロックチェーン技術は仮想通貨の中核としての役割以上に、さまざまな分野で活用されており、ブロックチェーン技術のすばらしさや可能性も広く普及しています。
マイニングも仮想通貨の取引には欠かせない重要な役割を担っていますが、ブロックチェーン技術と比較すると、マイニングの認知度は一部の人に限定されています。
中央管理者が存在しなくても仮想通貨の取引が承認されているのは、マイナーと呼ばれる個人や企業が継続してマイニング作業をしているためです。
わずか1秒間に複雑な演算が何回できるのか
マイニング関連の記事を読んでいるとハッシュレートという言葉に必ず出会います。
なんとなく意味はわかるものの、曖昧に理解している人もいるでしょう。
ハッシュレートについてきちんと理解することが、マイニングをする上でとても重要です。
『ハッシュ』はマイニングを実行する上での演算を表します。
マイニングの目的である取引の承認をするために、それぞれの仮想通貨が使用している『ハッシュ関数』を活用し、文字列を導き出すことを『ハッシュ化』すると言います。
ハッシュ関数は暗号化する際に使われる数式で、ハッシュ関数によって導き出された文字列から、元の言葉や数字を見つけることはできないと言われています。
ハッシュレートはハッシュ化(採掘)するスピードが1秒間に何回あるのかを数値化したもので、1秒間に100万回の計算能力がある場合には、1Mhash/sと表示され、Mはメガを表し100万に当たります。
1000ならK(キロ)、10億ならG(ギガ)、1兆ならT(テラ)と途方もない数字になっていきます。
ハッシュレートの意味は、ハッシュ関数を使用して1秒間に計算できる回数ですが、使われる場面によって意味が違い、ハッシュレートの意味がより難しくなっています。
意味はひとつではない?3つのケースを紹介
ハッシュレートによって採掘速度が表わされるケースは、3パターンあります。
■コンピューターの演算能力を表すケース
パソコンに組み込まれているCPUやGPUのハッシュレートから、どのくらい効率よくマイニングができるかがわかります。
CPUもGPUもコンピューターのメイン処理装置になり、特徴に違いがあることから、CPUやGPUの種類によってマイニングするのに最適な仮想通貨に違いがあります。
■プールマイニングを提供している企業の持つ演算能力を表すケース
多くのマイニング業者は、GPUよりも優れた能力を持ちマイニングに特化した回路を持つASICを多数保有して、大規模マイニングを実施しています。
ハッシュレートの数値から、マイニング業者が保有する演算能力がわかり、参加するプールマイニングを決めるときに役立ちます。
次回の記事では、3番目の意味を持つハッシュレートの動きから、どんなことが読み取れるのかをお伝えします。