昨日、ユーラシアブロックチェーンサミットイスタンブールで開催された、「トルコリラのフィアットゲートウェイ(TRY)計画」と、「イスタンブールHuobi-Turkey戦略」が発表され、仮想通貨市場関係者から高い関心が寄せられています。
HuobiはトルコリラでUSDT購入が可能に
※画像引用元:Huobi Global
2015年から流通しているアメリカドルに連動しているステーブルコインのテザー(Tether/通貨コードUSDT)が、大手仮想通通貨取引所のHuobi Globalで、トルコリラを用いて仮想通貨購入が可能になると発表されました。
サミットで発表された内容に取ると、TRY(トルコリラ)/USDT(テザー)の取引が、今年の終わりにも実現すると発表。
この取引ペアが実現すると、トルコのフィアットゲートウェイになるとして海外メディアも大きく報じています。
Huobiは、フィアットゲートウェイがグローバル取引所によって開始されることを明らかにし、トルコの仮想通貨ユーザーに対して、より多くの資産を、より高い流動性で取引するためのゲートウェイを提供していくと述べています。
Huobiによるトルコ国民向け展開
サミット開会の挨拶で、主要な交換プラットフォームとイスタンブールでの最初のイベントのホストがHuobiになるということを大々的に発表し、アプリの提供、一定条件下での割引取引手数料、Huobi –Turkeyによるトルコ国民向けの詳細な戦略を公表しました。
サミットでHuobiがトルコ市場に進出するという驚きの宣言に続き、トルコリラを用いた仮想通貨取引は、今年末までにTRY / USDTで発売されることが予定されていると述べました。
この取引ペアはUSDT(テザー)との交換を介して、Huobi Globalで仮想通貨から仮想通貨への取引のための簡単な入金手段をユーザーに提供できるとしています。
Huobi側は、ローンチの発表と同時に、Huobi Token(HT)を保持することで、取引手数料を50%割引すると説明しています。
さらに、オールスターVIPプログラムでは、トルコのプロトレーダーに対しても門戸が開かれ、スポット取引とマージン取引の両方で0.0078%の低額手数料で取引が可能になる予定とのこと。
今回の発表に際してHuobi GlobalのCEO(最高経営責任者)であるリビオ・ウェン(Livio Weng)氏は、トルコは私たちHuobiにとって重要な地域であり、同社6年にわたる業界の専門知識、高度なエコシステム、高い信頼性を市場にもたらし、繁栄し続ける仮想通貨コミュニティへ貢献していくとコメントしています。
Huobiの新たな企業展開とトルコの景気
Huobiグループのリージョナルプレジデントであるもヒット・ダバー(Mohit Davar)氏は、サミット中に、現地でのコミュニティ、カスタマーサービス、およびビジネス開発の取り組みを率いるローカルチームの設立を発表しています。
ダバー氏はTRY / USDTトレーディングの画期的な導入に始まり、イスタンブールのチームから直接市場を成長させるためのトルコ国民向けアプローチによって、仮想通貨コミュニティへの深いコミットメントを示し続けると述べています。
トルコは今回のHuobi-Turkey戦略が実現されることで、仮想通貨に優しい国として発展し、取引所やブロックチェーンビジネスの中心になるだろうと地元メディアは報じています。
先月には、トルコ政府によって分散型台帳技術の公共展開を支援するための”国家ブロックチェーンインフラストラクチャー”を作成する計画を明らかにしています。
トルコ国内では長引くインフレにより経済的に深刻な打撃を受けている背景から、外国為替と同様にビットコインに高い関心が寄せられており、人口のおよそ2割が仮想通貨を所有しているという、ヨーロッパおよび中東エリアでもかなり高い仮想通貨保有率調査結果も報告されています。
政情不安や他国との関係悪化など、政治的になかなか好機をつかめないままの状態が続くトルコで、今回のHuobi-Turkey戦略がどこまで景気回復に貢献できるのか、国内外から大きな関心が寄せられると同時に、同じくインフレに悩む他国へ大きな影響を与える可能性もありそうです。
※参考サイト:Huobi-Global