エストニアにおけるITやブロックチェーン技術の活用は、行政主導の取り組みだけではなく、民間の企業も柔軟な思考と実現力で地球環境を配慮した試みが始まっています。
エネルギー源は身の回りにあふれている?
バルト3国の一国であるエストニアがブロックチェーン立国としての地位を確立し、電子投票による国政選挙が初めて実施された国です。
エストニアについてあまり知識がなかった人は、国をあげてブロックチェーン技術を積極的に取り入れる姿勢に驚かれた人もいるでしょう。
柔軟な発想と行動力で新しい技術やサービスを生み出しているのは、行政だけではありません。
そして、三度驚かれるかもしれませんが、実はあのスカイプ誕生の地でもあるエストニアは、長い歴史の中で築き上げてきたIT関連の技術を活かし、民間企業も独自の躍進を見せています。
自然の恵み!風力発電でマイニング
バルト海の自然環境を生かし、西海岸に位置するサーレマー島で風力発電によるマイニングが始まっています。
エストニア電力会社(Eesti Energia)が中心になり、風力タービン7基を設置して発電された電力をマイニングに使用します。
マイニングに柔軟な姿勢を持つ行政の姿勢と、バルト3国の中でも一番北側に位置する冷涼な気候にクリーンエネルギーが加わり、マイニングに最適な条件がそろいました。
エストニアの電力会社のオグレ・ソナジェルウ取締役は、マイニングに参加する企業が増加している状況でも、十分な利益があげられると自信のある発言を発表しています。
初期投資は必要ですが、エネルギー源となる原料はバルト海から吹く天然の風ですので、支払いはもちろん温暖化の原因となる二酸化炭素の心配もありません。
マイニング業界が消費する膨大な電力が環境問題として懸念されていることから、クリーンエネルギーをマイニング候補地に選ぶ業者も増えています。
捨てられてきたエネルギーをマイニングに活用する発想
※画像引用元:オウケイウェイヴ
オウケイウェイヴ社(東京都渋谷区、代表取締役会長:兼元謙任)は、エストニアに本社があるGホールディングスと”マイニングカー”の実現に向けてパートナーシップを結びました。
オウケイウェイヴ社は、人々の幸せと世界平和の実現をミッションに2000年に立ち上げられた企業で、日本最大規模のQ&Aサイト「OKWAVE」や、専門家に直接相談ができる「非公開Q&A」などを提供しています。
最近新たにブロックチェーン技術の導入や、クラウドマイニング事業への参入を行っています。
Gホールディングス(G holdings Ltd / 最高経営責任者:平井正昭)の最高経営責任者(CEO)は日本人が務めていますが、本社はエストニアに所在し、Gホールディングスもオウケイウェイヴ社と同様に世界平和と人々の幸福を企業理念にしています。
独自の視点から文化交流を推進し、エネルギーや環境問題にも積極的に取り組むベンチャー企業です。
オウケイウェイヴ社とGホールディングスが共同開発するプロジェクトは、車の車輪を発電機にして、マイニングを始めとするエネルギー事業に生かしていくプランです。
Gホールディングスが開発し特許を取得するEarth Powerを使用して、銅と比較したときよりも1000倍の伝導率でエネルギー効率化を目指します。
今回のマイニングカーはEarth Powerプロジェクトの第1弾になり、今後も持続可能な社会と環境を配慮した取り組みの共同展開を計画しています。
エストニアには、まだまだ仮想通貨やブロックチェーン技術を生かした企業やプロジェクトがあり、新しい取り組みがされています。
Hashcoins社が提供するクラウドマイニングHashflareもエストニアとアイスランドを拠点に事業を進め、ヨーロッパではgenesis mingingにつぐ地位を築いています。
これからも新しい柔軟な発想が、地球規模の環境問題に貢献する動きに注目していきましょう。