独自ブロックチェーン技術であるloop chainを搭載させ、ICO開始時にはわずか1分で発行分すべてが完売し、大変注目された韓国発のイーサリアムと呼ばれるICON。前半戦ではどのような仮想通貨か、loop chainとはについて解説しましたが、後半戦でも引き続き解説します。
目次
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コンセンサスアルゴリズムLFT (Loop Fault Tolerance)とは
※画像引用元:ICONホワイトペーパー
ICONには独自ブロックチェーン技術loop chainの他にも注目しておきたい独自技術が搭載されています。
その一つであるのがLFT (Loop Fault Tolerance)と呼ばれるもので、BFT(Byzantine Fault Tolerance)xxviベースのコンセンサスアルゴリズムの一つです。
ネットワーク内で、フォークの可能性なしにより速い合意と合意の最終性を保証し、信頼できるノード間でグループを作成することによって、迅速な合意をサポートするほか、多様な合意に対応し、グループやノードが自由に投票数を決定できるようにすることで構造を決定します。
仮想通貨における全取引はブロックチェーンにすべて記録される事は皆さんもご存じかと思いますが、この場合、内容が本当に合っているのかを確認するためにコンセンサスアルゴリズムが使用されますがICONではここにLFTが採用されているのです。
独自のスマートコントラクト機能SCORE
※画像引用元:ICONホワイトペーパー
SCORE (Smart Contract On Reliable Environment)は直訳すると信頼できる環境でのスマート契約という意味が込められています。
このSCOREはICONで採用しているスマートコントラクトで、loop chainが独自開発したものです、スマートコントラクトとはブロックチェーン上で自動契約できる仕組みのことです。
SCOREの特徴として、loop chain用に拡張されており、ブロックチェーンとは別に実行されるため、承認プロセスに関係することなく自動的に契約が行われるためトランザクションへの影響も少なく、万が一スマートコントラクト側に支障が起きてもブロックチェーンに影響を与えません。
また、通常のスマートコントラクトでは、更新の際にデータを以降する必要がありますが、SCOREは更新の必要もなく、データ更新業も簡潔に実行されます。
ICONに搭載されているDEX
皆さんがイメージする仮想通貨取引は、仮想通貨を売る側と買う側の間に仲介業者である取引所が存在しており、この仲介業者を利用して取引を行っています。
取引所には管理者が存在していますので、取引手数料が発生しますが、個人間で取引相手を探すより、簡単に取引相手が見つかるため、大半のユーザーが取引所を利用しています。
しかし、取引所は規模が大きくなるほどハッカーなど悪意あるものから狙われやすく、ハッキング被害に遭うリスクも付きまといます。
ICONはDEX(Decentralized Exchange)機能が搭載されており、分散型取引所としての機能を持ちます。
DEXは中央管理者が存在しておらず、ブロックチェーンネットワーク上でユーザー同士が仮想通貨の取引を直接行い、管理者は一切関与していません。
また、秘密鍵も自分で管理をするため、先ほど解説した様なハッキングリスクも低くなり、手数料が必要ないため、ユーザーにとっては有利な取引が可能です。
ICONex とICONick
※画像引用元:ICON
ICONでは「ICONex」という専用ウォレットの開発が行われており、ICONネットワーク上でウォレットの作成や管理ができます。
このICONexは、Chrome拡張プログラムを通じてウォレットにアクセスし、既存ウォレットの長くて複雑なアドレスを自分で決めることが可能なうえ、全てのICONexユーザーは、1年間無料で1ウォレットにつき1個のICONickの登録ができ、分かりやすいIDを売買する事もできます。
このウォレットはデスクトップへダウンロードするタイプで、chrome web storeからダウンロードが可能です。
なお、今後端末用のウォレットのリリースも計画されています。
ICONickとは、ICONネットワーク上で使用するウォレットIDの事で、先ほど解説したように、長く複雑なIDではなく、独自で作成したニックネームを使える“ネーミングサービス”です。
過去の取引の検索やDEXサービスの利用、将来的に提供される予定のDAppサービスへの参加が可能です。