ブロックチェーン技術はインターネット以降、最大の発明とも言われるほど、計り知れない影響力と可能性を持っています。教育現場で、ブロックチェーン技術が浸透するようになると、現況の学校のあり方や子どもたちの学習方法が様変わりすると予想されています。先生が抱える仕事量の多さや子どもたちが直面している学校との問題点などが深刻化する中、ブロックチェーン技術は先生と子どもたちにとっての救世主となるのでしょうか。
計り知れないブロックチェーンの影響力
ブロックチェーン技術は仮想通貨の基盤としての役割だけではなく、さまざまな分野で活用され、改ざんされない信頼性の高さから世界中で大きな役割を担っています。
ブロックチェーン技術にできないことはないのではと思われるほど、分野の垣根を越えて浸透しています。
教育分野での活用も期待され、ブロックチェーン技術が子どもたちの教育という側面で、どんな事ができるのか、新たな取り組みが活発になっています。
教育のあり方は多様化され、学校で学ぶだけが選択肢ではなくなってきています。
学ぶ意志さえあれば、さまざまな選択肢から子どもたちが選べるようになり、その基盤にブロックチェーン技術の導入が注目され、活用され始めています。
現行の学校が抱える問題点
テクノロジーの進歩が、学ぶ場所の選択肢を広げています。
ブロックチェーン技術が浸透する以前から、通信教育という形で学校に通わなくても学校に通っている子どもと同じように学べる機会がありました。
そして、新たなブロックチェーン技術によって、教育現場に今までにない流れを提供しています。
学校で実際に指導に当たる先生の長時間労働は、すでに社会問題として懸念されており、2020年度から英語やプログラミングなどの教科が増えることで、実際に指導に当たる先生への負担増が懸念され、教師を目指す学生が減っている現状もあります。
先生の不足が深刻化すれば、ひとりの先生が抱える負担が増加することが予想されています。
また、『保健室登校』などの言葉があるように、学校へ来ても教室へは行きたがらない子供や学校へ行くことを望まない子供も一定数いるのも事実です。
そんな子供達にとって、通信教育は家庭で学べる大切な機会になっていましたが、ここにブロックチェーン技術が加わることで、新たな多様性と可能性が期待されています。
ブロックチェーン技術が教育現場でできること
インターネットを活用している講義や塾も多様化しており、自宅で学べるチャンスも充実しています。
なかには、高額な授業料を払わないと参加できないオンライン学習もあることから、ブロックチェーン技術を導入することで、格安なレッスンが増加することが期待されます。
ブロックチェーン技術の最大の利点でもあるP2P(peer-to-peer)を活用することで、ただ単に講義を視聴するだけではなく、先生と一対一で学べる機会が提供されます。
一方的に流れてくる内容を見聞きするのではなく、わからないところをしっかりと教えてもらえ、教える側の先生も学校で教壇に立つのとは違った、やりがいを見いだすことも可能です。
※ピアツーピアとは、プラットフォームや中央管理者を通さずに、ひとりひとりが対等なつながりを直接持つことです。
ブロックチェーン技術では仲介者が存在しませんので、支払いをする家庭も報酬を受け取る先生にも正当な金額でやり取りがされ、改ざんされにくい性質から、成績や卒業書などのデータを安全に保管できます。
学校に通わなくても自宅で学んだ終了証によって、就職活動をするときにも大いに役立ちます。
教育とテクノロジーを融合すると『EdTech(エドテック)』という、新しい言葉が生まれます。
エドテックが普及しブロックチェーン技術が活かされるようになると、学生の能力を数値化するための受験がなくなるのではと言われています。
ブロックチェーン上に、ひとりひとりの得意分野や学習過程が保管されるようになれば、現在の画一的な受験の必要性がなくなると予想されています。